日本多読学会 2024年度 年会

参加申し込みはこちらのフォームから(10/10〆切)

スケジュール--------------------------------------

9:30- 開場、受付開始

9:50-10:10 年次総会

10:10- 開会・会長あいさつ

10:15-10:45 研究発表 森恵子(東京基督教大学)
有効かつ持続可能な多読支援のための質的研究
外国語多読にはその開始と継続において支援を必要とすることが多いため、有効かつ持続可能な多読支援の実現は重要である。本発表は国内の学校、塾、図書館等で多読を導入している指導(支援)者へのインタビュー結果から、(1)どのようなニーズに応える取り組みをしているか、(2)支援者の機能または役割をどう捉えているか、(3)多読支援はシステム化されうるか、についての回答を抽出し分析した結果を紹介する。

10:45-11:15 研究発表 千葉克裕(文教大学)
共同発表者:宮崎敦子(東京大学先端科学技術センター)桂卓茂(東京都市大学)
多読学習のリスニング力への効果:fNIRSによる研究
本研究は、多読学習が第二言語習得におけるリスニング力に及ぼす影響を前頭葉活性化の観点から調査した。大学生をER群(14名)と非ER群(10名)に分け、4段階の異なる速度でのリスニング中の脳活動を計測した。ER群が有意に高い正答率と反応時間の短縮を示し、fNIRSを用いた分析の結果、200wpmの課題でBA46領域の有意な活性化が観察され、ER群が効率的な情報処理を行っている可能性が示唆された。

11:15-11:45 研究発表 立田夏子(弘前大学)
共同発表者:小野寺進(弘前大学)
「5分間多読レベル測定法」の開発とその有効性
大学教養英語科目における多読用に、「5分間多読レベル測定法」を開発した。このレベル測定法は、ある程度同じ英語運用能力を持ちながらも、英語を「読む」という行為においては差異がある学習者の多読レベルを判定するためのものである。多読は授業外と授業内グループに分けて行い、調査の結果、この測定法の有効性と多読の英語学習への主観的有効性が示され、また、それらには有意なグループ差がないことが明らかになった。

11:45-12:45 賛助会員様による多読図書・サービス紹介

1 株式会社トライアログ・エデュケーション 3分
2 株式会社ドリームブロッサム 3分
3 株式会社mpi松香フォニックス 3分
4 スカラスティックジャパン 3分
5 ピアソン・ジャパン 株式会社 9分
6 コスモピア株式会社 9分
7 Nellie’s English Books 9分
8 XLearning Systems 9分

12:45-13:30 昼食・休憩

13:30-14:00 ポスターセッション(以下2セッション同時進行)
花元宏城(東京電機大学)
共同発表者:有留銀我、縫田智紀、野崎秀翔、菱田悠斗(東京電機大学)
多読活動と対話型インタラクション
本発表は、大学生を対象にした多読活動を、多読導入(図書館型・オンライン型)・対話型インタラクションへの応用、の二つの観点から報告する。詳しくは、多読は個人の活動だけでなく、知り得た情報・内容を「伝える」際に必要とされる「様々なリソース構築」にも応用ができることを実際の学生の声と共に紹介したい。

井村 誠(大阪工業大学)
共同発表者:大塚生子(大阪工業大学)中西のりこ(神戸学院大学)Matthew Caldwell(阪南大学)
3大学共同多読サークルプロジェクト成果報告
3大学共同で多読サークル活動を行い、3年間にわたる経過観察を行った。参加者にはXreadingを用いて自由に多読をしてもらい、6か月ごとにアセスメントテストとモチベーションに関するアンケートを実施した。また2か月ごとにセミナーを開催したほか、SNSやブログを利用して情報共有とモチベーションの維持向上を図った。本活動の経緯と、アセスメントテスト及びアンケート結果の推移を層別に比較した結果を報告する。

14:00-14:30 実践報告 Paul Goldberg(Xreading)
10 Keys for a Successful ER Program
To start an extensive reading program, teachers need to understand the principles and benefits of extensive reading and provide their students with suitable reading materials. However, providing students with an abundance of graded readers does not ensure they will actually read much. Students need to be motivated to read, and that can be accomplished with a well-planned and implemented program. The presenter has advised hundreds of schools on their extensive reading programs, and from this experience has come up with some simple strategies that will significantly increase the likelihood of general program success, including students doing greater amounts of reading.

14:30-15:00 実践報告 植田 栄美(東山高等学校・洛星中学高等学校)
中高一貫校での4年以上多読継続、多読+他活動の相乗効果の報告
中高一貫校での多読実践において、多読にテキスト・考査・速読・リスニング・英会話が加わった時の相乗効果について紹介する。また、多読指導が2年継続から4年継続になって得ることのできた成果や「学校」での実践における壁=課題について報告する。

15:00-15:30 実践報告 鈴木祐子(ABC4YOU英語・多読・読み聞かせ教室)
共同発表者:諸木宏子(A&A ENGLISH HOUSE/八尾市生涯学習センター英語講座)
「多読ネタ」を集めたブログの立ち上げから現況まで
多読は平易な本から読み始める手法であるが、平易な本を「この話のどこがそんなに面白いのか?」と感じる人は多いのではないだろうか。一方、平易な本に興味関心を持って読んでいる人の中には、本に関わる情報ー「多読ネタ」を知ってから読んでいる人も多い。そこで、「多読ネタ」を集めたブログを立ち上げた。ブログの立ち上げから現況までを報告する。想定している読者は、多読指導者、生徒(小学生から大人まで)である。

15:30-16:00 実践報告 Sam Murchie(上杉英会話教室)
e-future Classic Readersの多読を協同学習とアウトプット活性化に繋げる活用事例
多読宿題を、活気ある共同学習とアウトプットに繋げる方法と必須条件について報告する。宿題として、e-future Classic Readersを週に1冊読み、付録の設問を解いた。翌週の授業で、グループで答え合わせをした。メンバー間で答えの不一致がある時に、答えのエビデンスを文中から探し積極的に発言する者が多く見られた等、自発的なアウトプットの促進効果が見られた。課題点も報告する。

16:00-16:30 パネルディスカッション(全発表者がパネラー)

16:30 閉会のあいさつ

17:00 最終撤収時刻